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入れ歯

入れ歯について

歯をある程度失う、もしくは全ての歯が失われた場合は、放置しておくと残った歯や全身に悪影響を及ぼします。それを防ぐために、取り外し式の入れ歯を装着して失われた歯を補う必要があるのです。
保険診療で作ることの出来る入れ歯は、設計上の、あるいは材料・技工の制約を受けるため、使用感・見た目・強度などに限界があります。
一方、保険適用外の自費診療で作る入れ歯は、これらの問題を一つずつ改善。見た目に優れ、快適で壊れにくいため、より一層の満足感を得ることができることでしょう。

入れ歯の種類

保険適用の義歯(スルフォン床義歯、レジン床義歯)

保険診療で作ることができる入れ歯です。安価で製作が出来、修理が比較的簡単に出来るというメリットがあります。スルフォンもレジンも材質としてはプラスチックです。プラスチックは厚みが無いと割れてしまいますので、保険適用でつくる入れ歯はどうしても大きく分厚いものになります。

総入れ歯の場合、大きく分厚いため、しゃべりにくく、違和感が出やすいというデメリットがあります。
また、プラスチックは熱を通しにくいので食事をしても温かさや冷たさを感じにくくなり、味覚が落ちます。

部分入れ歯の場合も、プラスチック部分が厚いため、しゃべりにくく、違和感が強いものになります。
また、両端に金属のバネ(留め金)がつきますが、種類が少なく、見た目は考慮されません。

コンフォートデンチャー

入れ歯の裏側の部分を生体用シリコーンで覆った入れ歯です。
歯ぐきに直接当たる部分を、生体用シリコーンで覆ってクッションのような役目をします。そのため、歯ぐきにかかる負担や噛んだ時の痛みをやわらげ、吸着力が高いので外れにくく、食事の時や会話をする時にも心配がありません。
また、生体用シリコーンは外科手術などの医療分野で使われている素材ですので、アレルギー反応を起こしづらいです。さらに、強度性を上げるために金属床を採用しているため、割れにくいという利点もございます。

当院では、コンフォートデンチャーを取り付けてから5年間、患者さんが歯科医師・歯科衛生士が指導した正しい使い方をされていたにも関わらず、破折・破損した場合には保証期間がございます。
詳しくはスタッフに気軽にご相談ください。

コンフォートデンチャーの特長

特長1 歯ぐきをやさしく保護します

入れ歯の歯ぐきにあたる部分を生体用シリコーンというクッション材で覆うため、歯ぐきにかかる圧力を軽減し、噛んだ時の痛みを和らげます。

特長2 食事のときや話をするときに安定して外れにくい

生体用シリコーンの適度な弾力が吸盤の様な密閉性を生み出し、噛むときに発生するアゴの横の動きにもフィットするため、食事や会話の際に外れにくくなります。

特長3 しっかり噛めるので食欲もよみがえります

金属床を採用しているため強度が高く、硬い食べ物も安心して食べることが可能です。食べるものを選ばないため今まで以上にお食事を楽しんでいただけます。

カムデンチャー

金属のバネ(留め具)が開閉できるタイプの入れ歯です。ノブを引っ張ると留め金が開き、閉じると挟み込みます。
鍵の付いた留め金で、手前の歯をつかませてがっちりと動かないように固定させます。

メリットとして、 強力に挟み込むため、入れ歯の動きが少ないことや、留め金のかかる歯を削る量が少なく、つけ外し時に歯に無理な力が掛からないので、金具を支える歯にも優しい入れ歯と言えます。
ただし、この留め金を使える状況は限られます。詳しくはスタッフに気軽にご相談ください。

カムデンチャーの特長

特長1 歯に負担をかけず着脱できます

入れ歯の取り外しが簡単で、また入れ歯を取り外しする時に、バネをかけている歯にあまり負担をかけません。

特長2 幅広い症例に適応可能

普通のバネと比べてはずれにくく、バネをかける歯が曲がっていたり、少し弱っている場合にも適しています。

特長3 見た目が綺麗

従来の義歯に不満があるものの、インプラント治療に躊躇される患者さんへの選択肢として提案できます。

金属床義歯

保険適用外の自費診療で作る入れ歯の代表的なものです。口を開けたときに目にふれない内側の土台部分が金属で出来ています。金属製のものは硬いので、たわみにくく、プラスチックのものにくらべると壊れにくいという特徴があります。
薄さがプラスチックに比べて1/3~1/5ほどと薄く、装着時の違和感がとても少ないです。熱も伝えやすいため、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく感じられるため食事が楽しくなります。

金属の種類はコバルトクロムと、チタン合金があります。チタンの方が軽くて腐食しにくく劣化がおきにくいという特長があります。また生体親和性にすぐれ、金属アレルギーを起こしにくいです。

ノンクラスプデンチャー

部分入れ歯のバネ(留め金)を特殊なピンク色の樹脂で作った審美性の高い「金属の留め具がない入れ歯」です。
留め金が目立たず、入れ歯と気づかれにくいので、見た目を気にされる方、人前に出る機会の多い方には大変おすすめの入れ歯です。

ノンクラスプ金属床義歯

ノンクラスプデンチャーと金属床を組み合わせた義歯です。
部分入れ歯のバネ(留め金)が目立たないため審美性に優れ、チタン製のフレームでできた金属床は薄くて軽く、熱を伝えやすいため装着時の違和感が大変少なくなります。付けているのを忘れるような快適さを得られます。

インプラントオーバーデンチャー

骨に入れ歯を固定するインプラントを植え込み、インプラントを入れ歯の固定に利用します。
特に歯槽骨が喪失しているといった条件の悪い下の総入れ歯の固定に用います。動いて外れやすい入れ歯の動きを規制し、噛み心地を向上させることが出来ます。また、外れにくいので会話をするときにも心配がありません。

インプラントと入れ歯をつなげる部品には様々なタイプがあり、状況により使い分けます。
詳しくはスタッフに気軽にご相談ください。

入れ歯治療に対する想い

お口の健康を維持するためには、しっかり自分の歯で噛むことが大切ですが、加齢とともに体の機能が衰えると、お口の働きにも多くのトラブルが起こります。歯を失ったお年寄りがお口のトラブルを回避するには、適切な義歯をはめて、機能できる状態をつくっておくことが不可欠です。

当院では“基本を大事に”を診療方針に、入れ歯治療を行っています。総義歯にしろ部分入れ歯にしろ、きちんとかめて食事できることが大前提ですから、顔つき、舌の位置、唇の位置、骨格のやせ方などトータルで見て、満足できる形態・位置を模索していきます。また、入れ歯は歯のない歯ぐきにのせる治療のため、自前の歯に比べると不安定な状態にあります。そのため、噛んだときに少しずれてもバランスがとれることが“安定したよい入れ歯”の条件なのです。

入れ歯治療は、補綴治療やインプラントに比べると正解の基準が広い治療です。しかし、間違えると筋肉のバランスが崩れ、噛み合わせどころか、顔つきや全身に影響をおよぼす恐れがあります。そのため担当する歯科医師には、高度な知識、多角的な視野、職人的な技術、そして経験値のすべてが求められる、非常に難しい治療なのです。

入れ歯治療の代表的な症例

カムデンチャーを使用した入れ歯治療

症状 奥歯がないので入れ歯を入れたいが、しっかりとして動かない入れ歯がいい。
治療法 カムデンチャー
費用 ~20万円程
通院回数 約3回(型取り、試適、装着)
備考

カムデンチャーは、和田精密歯研(株)の特許商品です。ツマミにより開閉できる特殊な留め金をもった入れ歯で、奥歯2本(6、7番目の歯)が失われているようなケースが適応です。
通常の留め金と違い、はめてからツマミを締めて歯と固定する留め金のため、付け外しの際に歯に無理な力を加えませんし、より強固に歯を掴んで揺れにくい入れ歯にできます。ただし、強固に歯を掴むということは、使用時にはより歯に負担を強いるということでもあります。留め金をかける歯がしっかりとして入れば良いですが、条件の悪い歯の場合、強固な留め金をかけることで寿命を縮める可能性はあります。
部分入れ歯は歯に留め金をかける以上、留め金のかかる歯がその負担を受けることになりますから、歯を失う被害は拡大していく傾向にあります。可能であれば、インプラント治療を選択されることをお勧めしています。